ウェブサイトを何のために立ち上げるのか?押さえておきたい3つのポイント
『とりあえずウェブサイトを立ち上げたい!』
サイト制作をしていると、よくこんな声を耳にします。
『こういうデザインでこういう情報を載せて・・・』
しかし、こうして作られたサイトは多くの場合、本来期待していた効果が得られず、ほとんどアクセスもないまま埋もれてしまうことが珍しくありません。見た目が素晴らしいサイトであっても、です。
どうしてこのようなことが起きるのでしょう?
今回は、期待した効果を得るために、ウェブサイトを立ち上げる前に押さえておきたいポイントについてご説明したいと思います。
そのサイトは何のために立ち上げるのか?を明確にする
ウェブサイトを作るということは、そのサイトを通じて何らかの効果を得たいと思っていることと思います。 『会社情報の発信』『集客』『販売』『採用』『広告のためのLP』『ブログによる情報発信』・・・ ただサイトがあればいいというケースもありますが、その場合も訪れてくれた人にどのような気持ちになってもらいたいのか、という願いがあるはずです。
前述の『とりあえずウェブサイトを立ち上げたい』という言葉の裏には、あえて意識しなくても上記のような目的や願いが潜んでいるものです。ここには大事なポイントが一つあります。
ウェブサイトは万能ではない!ということです。
立ち上げさえすれば、さまざまな目的が達成できる魔法のツールではありません。
どうやってウェブサイトの訪問者を増やすかという課題を持っている企業がそのような競合他社の真似をしてサイトを立ち上げると、アクセスがほとんどなく、何の効果も発揮できないサイトになってしまいがちです。
目的に応じたデザインを行う
次に大事なポイントは、 ウェブサイトが万能ではないように、デザインも万能ではない!ということです。
キレイに整ったデザインをすれば、見た目が良いので素晴らしいサイトができたと思い込んでしまうことがあります。しかし、ここに落とし穴があります!
それは、サイトの目的に応じて、要求されるデザインは異なるということです。ここでいうデザインとは見た目ももちろん、サイトの構成やレイアウト、サイトに掲載する情報量や種類など、制作する前に決めなければいけない設計プロセス全体のことを指しています。
サイトを訪れたユーザーが最終的にどうなってもらいたいのか?
- 商品を購入してほしい!
- 問い合わせしてほしい!
- 知りたい情報にたどり着いて問題解決してほしい!
- 会社のことを知ってほしい
上記のようなゴールを達成するためには、どのようなデザインが要求されるのか?あるいはサイトを立ち上げた後にどのような運用(コンテンツの拡充)を行うのかを明確にする必要があります。ブログで集客しようと考えても記事を執筆するリソースがなく頓挫してしまい、立ち上げたサイトが活かされないケースもよくあることなのです。
それでは、ウェブサイトで集客を行って問い合わせを増やす目的のサイト例を考えてみましょう。
まず大事なことは、問い合わせしてくれそうなユーザーからのアクセスをどうやって集めるかということです。『リスティング広告を打つ』、『特定のキーワードで検索上位に表示されることでサイトへの誘導を図る』、『アクセスの多いサイトからリンクを貼ってもらう』、『SNSから誘導する』など業種やサービス内容に加え予算やウェブサイトに割けるリソースによって打てる策は変わってきますが、もしGoogleなどの検索エンジンで上位表示されることで集客をしたいのであれば、どんなユーザーがどんなキーワードで検索したときに上位表示されたいのかを決めなくてはなりません。
仮に不動産の販売サイトで想定されるユーザー層が40代男性サイト、スマホからのアクセスが多いだろうと見込まれたら、40代男性が不動産購入にあたって知りたい情報の掲載はもちろんのこと、安心感・信頼感を印象付けるデザインも必要になってくるでしょう。また、スマホ操作に最適化されている必要もあります。
キーワードについても、『不動産』関連のキーワードで検索すると、すでにたくさんのウェブサイトが表示されることと思います。その中で上位表示するために、どのようなキーワードで上位表示を狙うのかを、キーワードプランナーなどのツールを使って月間の検索ボリュームを使いながら見定めて上でサイトに載せる情報を調整しなければなりません。場合によっては、オウンドメディアで情報のボリュームを増やして検索されやすいサイトにする必要も出てきます。
また、サイトの目的が問い合わせの場合、問い合わせのボタンをどこに表示するか、問い合わせフォームはスマホから簡単に入力できるようになっているか、にも気を配る必要があります。
よくありがちなのは、実際にユーザーが使うであろうデバイスがスマホなのに、PCのデザインばかりに注力して、スマホから見たときに使いにくいサイトになってしまうことです。
転職サイトを考えると、業務時間内にPCからのアクセスはほとんどなく、お昼休みや通勤の電車内で使われるのではないかと仮定することができます。その場合、短い時間の中でスマホから素早く必要な情報にアクセスできて、印象に残るサイトを心がける必要があります。
計測ツールを導入してウェブサイトの効果測定をする
ここまで、サイトの目的を明確にすることとその目的に応じたデザインを行うことをご説明してきました。
しかし、それだけでは十分とはいえません。ウェブサイトは立ち上げればそれでいいというわけではなく、その結果を分析して、サイトを最適化する・成長させるという大事な工程が残っているのです。
サイトを分析する最も基本的なツールとして、Googleアナリティクスがあります。ほとんどのケースでは無料で使えますので、必ず導入しておきたいツールです。
このツールを使うと、サイトに関するさまざまな情報が得られます。
- どれだけサイトへのアクセスがあったのか
- どれだけの人がサイトを訪れてくれたのか
- どこからサイトに訪れてくれたのか
- サイトに訪れてくれた人の年齢層や性別、使用デバイスなど
- どのページがよく見られているか
- 1回の訪問で何ページくらい見られているか
Googleアナリティクスは非常に多機能でこの記事では紹介しきれませんが、まずは基本として、上記のようなデータを元にウェブサイトを評価して改善に役立てることができます。
最後に
今回は、ウェブサイトを制作する際に、考えなければいけないポイントについて説明いたしました。実際に、立ち上げたウェブサイトの効果が見えずやむなく一から作り直す例もございます。また、立ち上げたサイトの評価を行うプロセスがないために、効果があるのかよくわからないというケースさえも見受けられます。
せっかくサイトを作るのですから、しっかり目的を明確にした上で望んだ結果を出せるような制作を心がけたいところです。今回のポイントは以下の通りです。
- ウェブサイトを作る目的を明確にする
- 目的を達成するために必要なデザインを行う
- 立ち上げた後に評価・改善のプロセスを組み込む
更新日: