小さな会社のためのコーポレートサイトの作り方(B2B)

弊社のお客様の多くは、従業員規模が100人未満の企業様です。
製品・サービスの数が比較的少なく、事業内容は専門的な側面もあります。
そんな企業様がコーポレートサイトを作りたいとご相談される場合、ほとんどが製品・サービスサイトとコーポレートサイトの両面をもつサイトをイメージされています。
特に対法人向け、いわゆるB2B(BtoB)の場合、製品・サービスを見込み顧客にしっかりと理解してもらい、「話を聞きたい」と商談に繋げられなければその先の成約もありません。
ですが、ご相談を受ける際の見積り依頼の内容は、大体このようなページ構成でいくらですか?というものです。
見積り依頼でよく聞くサイト構成:
・トップページ
・事業概要(サービス案内/製品案内)
・企業情報
・お問い合わせ
・プライバシーポリシー
大切な予算を割いて作るウェブサイトは本当にこれでいいのでしょうか。
今回のコラムではウェブサイトの構成を検討するにあたって考えるべきポイントを考えてみます。
ウェブサイトの役割とロードマップ
今回取り上げるようなB2Bサイトの役割は、大きく次の3つです。
・認知
・見込み顧客の獲得
・デジタルマーケティング
一つ一つ見ていきましょう。
認知とは、知って理解してもらうこと
ここでいう「認知」とは、見込み顧客が企業やサービス/製品を知り、「理解する」こと。理解の本質には企業に対する信頼や安心感を得られるかどうかも含まれるでしょう。
そのため、ビジョンやミッションに始まり、経営陣の紹介や沿革、セキュリティや法令への対応状況などを丁寧に記載する必要があります。
最近では、コンプライアンスやサステナビリティに関する方針なども企業を評価する上で重要な指標になっています。
認知に必要なページ
・事業概要
・企業情報
予算が許す限り、事業概要は1ページ1テーマと考え、サービスや製品ごとにページを作ります。SEOの上でも1ページ1テーマは有効です。
また、次の「見込み顧客の獲得に必要なページ」に挙げる事例・顧客インタビューはサービス/製品に対する理解や安心感を養うコンテンツにもなります。
見込み顧客の獲得=顧客情報を獲得
見込み顧客の獲得(リードジェネレーション)は、B2Bサイトの最大のゴールではないでしょうか。認知で見込み顧客にサービス/製品を理解してもらったら、次のステップとして資料請求や問い合わせをしてもらう工夫をします。
見込み顧客の獲得に必要なページ
・資料請求
・ホワイトペーパー
・事例
・顧客インタビュー
B2B商材は比較検討から成約に至るまでの検討期間が長く、情報収集の段階で複数回にわたってサイトを閲覧することもあります。
さらに、社内で複数のサービスや商材を比較検討するために資料を集めることもあるでしょう。そのため、資料や事例といった情報の提供は検討の土台に上がるためには必須の要素です。資料をダウンロードする際には、名前やメールアドレスといった情報をご提供いただき、見込み顧客との接点を作ります(リードジェネレーション)。
資料は、読んでがっかりさせてしまうと次に繋がらないため、丁寧に作り込みましょう。
デジタルマーケティング=リード状況の確認してインサイドセールへ
下のロードマップのように、ウェブサイトを活用したデジタルマーケティングでは見込み顧客と接点をもち続け、認知から成約に至るまでの長い道のりの中で、営業にパスできる見込み顧客を見極めるところまでの役割を担います。
具体的には、
MA(マーケティングオートメーション)ツールを導入
↓
ハウスリストに入った見込み顧客に有益な情報を提供
↓
ユーザー行動を分析し、検討の段階に入っている見込み顧客にインサイドセールスを行う
という流れです。以前失注した見込み顧客もハウスリストに入れ、プロジェクトが立ち上がるなどのタイミングで自社を思い出してもらえるようにしておくことが大切です。
また、ウェブサイトだけでなく、展示会やセミナーなどのマーケティング活動と組み合わせることも有効です。マーケティングは、活動ごとに終わるのではなく、全体最適化ができるように戦略を立てましょう。
以上を踏まえると、次のようなサイト構成が中小企業のコーポレートサイトの基本型と言えるのではないでしょうか。
・トップページ
・サービス/製品案内(1ページ1テーマ)
・事例
・顧客インタビュー(ブログ/SEOコンテンツ)
・企業情報
・資料請求
・ホワイトペーパー
・お問い合わせ
ウェブサイト構築、マーケティングがなかなか前に進まないというお悩みがあれば、是非一度、インクのコンサルタントにご相談ください。